赤ちゃんとタバコ
赤ちゃんはタバコと戦争状態
赤ちゃんを襲うタバコの害
家族がタバコを吸えばお腹の中もニコチンや一酸化炭素の害にさらされ、赤ちゃんは酸欠状態になります。
タバコに襲われた赤ちゃんには先天奇形、発育、発達の遅れなどが見られます。
副流煙が赤ちゃんの天敵
母親本人がタバコを吸っていなくても、タバコの煙はおかまいなく赤ちゃんを襲います。
父親らがタバコを多く吸うだけで、赤ちゃんは深刻な被害を受けます。
むしろフィルターを通していないため、吸っている本人よりも、そばにいる赤ちゃんの方が被害が深刻なのです。
生まれる前からタバコの被害者
10人に1人が未熟児に…!
タバコや生活習慣の影響で、新生児の平均出生体重は年々減少しています。
この20年の胎内環境の悪化で平均出生体重は約200グラムも減りました。
逆に2500グラム未満の未熟児(低出生体重児)の比率は急増しています。
戦前より状況は悪化
この10年で10人に1人が未熟児として生まれるようになりました。
平成12年の調査結果を戦前の昭和15年と比べて見ると、お母さん(26~30歳)は10cm近く大きくなっているのに、なんと赤ちゃんの出生体重は戦前より下回っています。
生まれた後も安心できない。
赤ちゃんが生活習慣病に…!?
もちろん出生後に発育が追いつくことは多くあります。
しかし急に栄養を取るようになれば、内臓肥満から動脈硬化や脳卒中など赤ちゃんでも生活習慣病にかかりやすくなります。
乳幼児突然死症候群の恐怖
また乳幼児突然死症候群(SIDS)は、赤ちゃんに何の前触れもなく、突然に死をもたらす恐ろしい病気です。
うつぶせ寝や人工栄養哺育と共に、乳幼児突然死症候群にもタバコが深く関係していることがわかっています。
両親が共にタバコを吸う場合、なんと4.7倍も突然死する可能性が高くなるのです。片方が吸うだけでも1.6倍です。
いままさにお腹の中で、ベビーベッドで、赤ちゃんはタバコと戦っているのです。
<その他の子どもに起こるタバコの害>
- 咳やぜーぜー言う喘鳴の症状が出やすくなる。
- 感冒、肺炎、気管支炎、中耳炎などの感染症にもかかりやすくなる。
- 小児ぜんそくの発作が起こりやすくなる。
- タバコによる火傷、誤飲事故が起こりやすい。
- 将来、子どもがタバコを吸うようになりやすい。