胃潰瘍・十二指腸潰瘍の危険性
消化器系へのタバコの影響
あらゆる臓器にダメージ
喫煙は主に呼吸器系や循環器系、中枢神経系に影響を及ぼします。
しかし消化器系に対する影響も深刻なものがあります。
ガンは倍々で悪化する。
喫煙者の食道ガンは2.2倍、肝臓ガンは1.5倍。直腸ガンは1.2倍、膵臓ガンは1.6倍、膀胱ガンは1.6倍です。
女性の場合、子宮頚ガンになる確率は1.6倍。タバコを吸う女性ほど乳ガンになりやすいという研究報告もあります。
胃潰瘍と十二指腸潰瘍の危険性
特に胃潰瘍と十二指腸潰瘍の危険性は深刻です。
決して甘く見てはいけません。
喫煙者は胃ガンや十二指腸ガンに発展する危険性が高く、危険度が約2倍です。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍の仕組み
ステップ1.タバコの毒が胃を直撃!
ニコチンは血管を収縮させ、内臓の血行を阻害します。
血流が減少することで、胃の粘膜はただれ、胃潰瘍や慢性萎縮性胃炎になります。
ステップ2.十二指腸で連鎖反応!
またニコチンはアルカリ性の消化液を減少させます。
そのため胃の直下にある十二指腸が強い酸性の胃液によってただれ、十二指腸潰瘍となるのです。
ステップ3.治りにくく再発しやすい。
タバコが原因で胃潰瘍や十二指腸潰瘍になると、治療しても治りにくいだけでなく、再発もしやすくなります。
喫煙を続ける限り、おおもとの原因であるタバコの毒が絶たれないからです。
潰瘍の原因、タバコストレスを断つ!
タバコはストレス解消にはならない。
喫煙者のほとんどが「タバコはストレス解消になる」と言い張る傾向にあります。
また「禁煙はストレスが溜まって胃に悪い」と言って、タバコを吸いつづける人がいます。
勘違いを通り越して、完全な間違いです。
タバコは猛毒の塊です。
ストレスを生み出しこそすれ、解消には決してなりません。
身体の内側はストレスでボロボロ
タバコを吸ってリラックスしたように思えるのは、ニコチンが喫煙者を巧妙に欺くからです。
実際には体の内側はニコチンや一酸化炭素、タールといったタバコの毒によるすさまじいストレスを受けています。
タバコを止めない限り体内の消化器官にかかるストレスは解消されません。
胃や十二指腸にかかる毒のストレスを取り除くためには、禁煙するほかないのです。
<タバコが原因となる胃の症例>
- 胃酸や消化酵素等の分泌促進
- 粘膜を保護する粘液や粘膜の血流低下
- ヘリコバクター・ピロリ感染率の増大